📋 見積書とは
役割
見積書は、商品やサービスを提供する前に、その内容と金額を事前に提示する書類です。顧客が購入を判断するための重要な資料となります。
法的要件
見積書は法律で発行が義務付けられていません。ただし、商慣行として重要な書類です。
記載すべき項目
- 見積書であることの明記
- 見積日
- 見積先(顧客名)
- 見積元(発行者情報)
- 商品・サービスの内容
- 数量
- 単価
- 金額(税込み)
- 有効期限(推奨)
- 支払い条件(推奨)
有効期限
見積書には一般的に有効期限が設定されます。通常は発行から1〜3ヶ月程度が目安です。
📄 請求書とは
役割
請求書は、商品やサービスを提供した後に、その代金を請求する書類です。支払いを促す法的な根拠となります。
法的要件
請求書の発行は法律で義務付けられていません。ただし、商慣行として重要です。インボイス制度下では、適格請求書の発行が必須となります。
記載すべき項目
- 請求書であることの明記
- 請求日
- 請求先(顧客名)
- 請求元(発行者情報)
- 商品・サービスの内容
- 数量
- 単価
- 金額(税込み)
- 支払い期限
- 振込先
- インボイス対応の場合は登録番号と税率別内訳
支払い期限
一般的には請求日から30日以内の支払いが目安です。業界や契約内容によって異なります。
💳 領収書とは
役割
領収書は、代金を受け取ったことを証明する書類です。顧客の経理処理に必要な重要な書類です。
法的要件
領収書の発行は法律で義務付けられています。特に現金取引の場合は、顧客から要求されたら発行する必要があります。
記載すべき項目
- 領収書であることの明記
- 領収日
- 領収先(顧客名)
- 領収元(発行者情報)
- 商品・サービスの内容(但し書き)
- 金額
- 但し書き
- 受取人の署名または押印
印鑑について
領収書には発行者の印鑑を押すことが慣例となっています。ただし、法律で義務付けられているわけではありません。
📊 3つの書類の比較
| 項目 | 見積書 | 請求書 | 領収書 |
|---|---|---|---|
| 発行時期 | 取引前 | 取引後(納品後) | 代金受取時 |
| 法的義務 | なし | なし(ただしインボイス制度下では必須) | あり(現金取引の場合) |
| 主な役割 | 顧客の購入判断 | 代金請求 | 代金受取の証明 |
| 有効期限 | あり(1〜3ヶ月) | なし | なし |
| 支払い期限 | なし | あり(通常30日以内) | なし(すでに支払い済み) |
💡 インボイス制度について
インボイス制度とは
2023年10月1日から導入された制度です。適格請求書(インボイス)の発行・保存が、消費税の仕入税額控除の要件となりました。
適格請求書の要件
- 発行者が適格請求書発行事業者であること
- 適格請求書発行事業者登録番号を記載すること
- 税率ごとの合計金額と消費税額を記載すること
- その他の必要事項を記載すること
適格請求書発行事業者登録番号
「T」で始まる13桁の番号です。例:T1234567890123
🎯 各書類の使い分け
見積書が必要な場合
- 大型プロジェクトや高額な取引
- 複数の選択肢を顧客に提示する場合
- 工事やコンサルティングなど、事前に内容を明確にする必要がある場合
請求書が必要な場合
- 商品やサービスを提供した後
- 後払いの場合
- インボイス制度対応が必要な場合
領収書が必要な場合
- 現金で代金を受け取った場合
- 顧客から要求された場合
- 経理処理の証拠として必要な場合
📝 記入時の注意点
金額の記入
金額は税込みで記入するのが一般的です。税率別に金額を分ける場合は、明確に区分してください。
日付の記入
日付は実際に発行した日を記入してください。過去日付や未来日付は避けてください。
顧客名の記入
顧客の正式な社名や個人名を記入してください。略称や通称は避けてください。
但し書き
領収書の「但し書き」は、何の代金であるかを明確に記入してください。例:「コンサルティング料」「Webサイト制作費」など。
❓ よくある質問
Q. 見積書と請求書の両方が必要ですか?
A. 必ずしも両方必要ではありません。小規模な取引では請求書のみで問題ありません。ただし、大型プロジェクトでは見積書で事前に内容を確認してから、請求書で請求するのが一般的です。
Q. 領収書に印鑑は必須ですか?
A. 法律では義務付けられていませんが、商慣行として印鑑を押すことが一般的です。
Q. インボイス制度に対応していない場合はどうなりますか?
A. インボイス制度に対応していない場合、顧客が仕入税額控除を受けられなくなります。B2B取引では対応が必須です。
Q. 電子ファイルの領収書は有効ですか?
A. はい、電子ファイルの領収書も法的に有効です。ただし、改ざん防止などの対策が必要な場合があります。